医師の就職

新卒医師(医学生)の就職

2004年4月から新卒医師に2年間の研修期間を必修化しました。
医師免許取得後に内科、外科、救急(麻酔科を含む)、小児科、産婦人科、精神科、地域保健・医療の7部門を2年かけて回ります。このスーパーローテート方式は、幅広い能力を身に着付けることが目的です。研修の後、医師の就職が決まります。

臨床研修病院数 2,393施設(平成20年)

【研修医マッチング】
平成14年4月から導入された新医師臨床研修制度の実施にあたって、臨床研修を受けようとする者(医学生等)と臨床研修を行う病院(臨床研修病院・大学病院)の研修プログラムを、お互いの希望を踏まえて、一定の規則(アルゴリズム)に従って、コンピュータにより組み合わせを決定するシステム。
医師臨床研修を行う病院等の団体で構成される。
医師臨床研修マッチング協議会により行われています。

研修医マッチングへの参加の状況(平成22年)

  • ■参加者数8,536 名
  • ■参加病院数1,029 病院
    (研修プログラム1,418 プログラム 募集定員10,692 名)

新卒医師の進路

2004年から実施された新制度では、新卒医師の進路は医局に属することもなく、研修先病院を自由に選択できるようになり、都市部や技術の高い民間病院に人気が集中し、多くの大学病院が医師不足に陥りました。
また、初期研修終了後、後期研修先としてはそのまま研修先の病院にとどまる傾向も少なくありません。

後期臨床研修は、初期臨床研修修了後、医師としての資質を高め、より高度な専門知識や技能を習得することなどを目的としたものです。 後期臨床研修は大学病院や各病院で行われ、研修期間は3年~5年間です。
この間に到達すべき目標、経験しておくべき疾患と症例数、取得可能な専門医資格は後期臨床研修病院が設定している研修プログラムにより異なります。

医師の需給

日本の医師の需給は、1982年以降医師養成数が抑制されてきましたが、それまでは医師養成数は増加しており、医師数自体は増加してきました。
一方で、日本では2007年をピークに人口減少に転じており、人口1,000人当たり医師数も増加傾向にあります。

2010年度の医学部定員数は8,846人であり、2007年度に比べて1,221人増加しています。つまり既存医学部において、かなりの定員増加に対応できる事を示しています。

また、2010年に厚生労働省が行った「病院等における必要医師数実態調査」によると、調査票の提出のあった医療機関の現員医師数は167,063人で、勤務形態別の内訳は正規雇用132,937人、短時間正規雇用3,582人、非常勤30,594人です。

また、調査時点において、求人しているにもかかわらず充足されていない医師数は、18,288人という結果になりました。

医師の求人状況については、中途採用・新卒採用とも同様で都市部では充足しているところもありますが、地方では不足傾向が高まっており、売り手市場だといえます。